トイレのしつけ

(1) インターホンの音に吠える

 これは縄張り意識によるものと思われます。犬に「インターホンの音」=「家族以外の者が家に侵入しようとする」という関連づけができているのではないでしょうか。犬にとって、家の中は大切なテリトリーです。犬は自分のテリトリーに群れの仲間以外の侵入者を入れまいとしますので、見知らぬ人が家の敷地内に入ると、縄張りを侵されたと思い、必至で追い払おうとします。インターホンの音に反応して吠えるのでしたら、日頃から、家族が帰宅するときにもインターホンを鳴らしてから部屋に入るなどして、インターホンの音に慣れさせましょう。

 また、平行してインターホンが鳴ったら犬を座らせておやつを与え、おとなしくしていたらほめる、というようなトレーニングをするとよいでしょう。さらに、来客が入ってきても同じように座って、おとなしくしていたら、おやつを与え、ほめるというように少しずつ訓練のレベルを上げていきます。 また、縄張り意識は、去勢手術によって軽減されることも多く、去勢手術も有効だと思われます。

(2) 他人が近づくと興奮して吠える

 あなたの犬が家の外でも他人に対して吠えるのであれば、縄張り意識の問題と一口に言い切ることはできません。生後2~3カ月の仔犬時代は、社会に適応していく大切な時期であり、この時期に家族以外の人とも接触させておかないと、成犬になってから見知らぬ人に対しておびえや不安を感じ、攻撃行動をとることがあります。

 すでに警戒心を持ってしまった成犬を、新たに見知らぬ人に慣らすには時間がかかるものです。知り合い等に頼み、犬の名前を呼んでおやつを少し離れたところから投げてもらうなどして、色々な人に慣れさせ、人間は警戒すべきものではないということを犬に教えていきましょう。また、一度でも人を噛んだことのある犬は、相手に「咬むかもしれないので、触らないでください」と伝えるようにして下さい。

(3) 興奮すると家族をも咬む

 これはご家族が犬よりも下に位置付けられているといえるでしょう。犬は、来客が来た時「自分が家族を守らなくてはならない」と思っているので、吠えている愛犬を静止させようとすると「邪魔をするな!ガブリッ!」ということになってしまいます。日頃から犬には、叱られても何とも思っていないという様子が見受けられるのではないでしょうか。まずは、飼主の皆さんが犬に対してリーダーシップをとり、家族みんなが犬より上に位置し、自分は飼主みんなから守られているんだ、と犬に思わせることが大切です。飼主がしっかりとリーダーシップをとれている場合は、来客に吠えたときは厳しく叱ります。体罰は使わずに、犬の顔をこちらに向けさせ、しっかりと目を見据えて「いけない」と叱りましょう。

 また、『投鎖法』という、空き缶の中に小石や小銭を入れたものを投げて脅かし、いけない行為をやめさせる方法もあります。「吠えると嫌な音がする」と犬に関連づけさせて吠えるのをやめさせるものです。この方法はおどかすのが目的なので、犬に向かって投げる必要はありません。それから、来客とあいさつをさせて、警戒心を解かせます。ただ、かなり興奮している犬には、叱っても、あまり効果は期待できないので、まずは落ち着かせてからにしましょう。

仔犬のしつけ教室
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