多くの犬にとって物をかんだり、ズタズタに引き裂いたり、破壊することは欲求を満足させる行動ですが、飼主にとっては困った問題です。異物を飲み込んで健康を害してからでは遅いので、ぜひ早いうちに直した方がよいでしょう。
拾い食いには、市販の「ビターアップル」というリンゴの苦味の成分を抽出したスプレーが有効です。これを犬に先回りして拾い食いしそうな物にスプレーしておくと効果的です。なかなかうまくいかない場合、わざとスプレーしておいたものを拾い食いするように置いておき、その物から直接、犬に対して罰が下るように仕掛けます。犬がこれを口にして嫌な思いを経験し、「拾い食いをすると嫌なことが起こる」ということを覚えさせます。これを繰り返すことにより、必然的に拾い食いすることを避けるようになるでしょう。
また、オスワリやマテなどの指示に従えるのでしたら、リードをつけた状態で、拾い食いしそうな物の近くを歩かせ、興味を示したら「オスワリ、マテ」などの指示を与え、その場を離れるというような練習をしてみましょう。指示に従って我慢できたときは思いきりほめ、誘惑に負けそうになったときは再び指示を与え必ず従わせます。その他に、普段から犬がオモチャなどで遊んでいるときにも「チョウダイ、ハナセ」などの指示でくわえている物を口から離させるように練習しましょう。離してくれたら、代わりにおやつなどのごほうびをあげ、物に対する執着心を和らげます。
最後に、食事の量や栄養の不足、寄生虫や胃腸の病気、飼主に構ってもらいたいなど、原因として様々なものが考えられます。獣医師に相談して、健康診断や糞便検査、栄養指導などを受けられ、健康上において問題がないことを確認しておきましょう。
仔犬のしつけ教室
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