未熟児の子猫さん、小さな身体でヘルニアの手術、頑張りました
クラウドファンディングへの挑戦、残り17日。現在までに388人から8,325,000円、83パーセントのご支援をいただきました。みなさまからの熱い応援に勇気づけられ、「みんなのシェルター」実現に向かって奔走する日々です。みなさま、あと一押しの応援を、どうかよろしくお願いします!
さて、猫ちゃんを保護して譲渡するまでにはいろいろなハードルがありますね。
昨年末、江東区のNPO法人が神社で黒子猫やや長毛さんを保護しました。母猫さんは不妊手術を行い、耳先カットして地域猫に。子猫さんについては、こちらでマッチング出来る見通しがあり、お引き受けしました。
連携する明大前動物愛護病院(世田谷区)に搬送。いつものように、健康チェック(視診・触診・聴診)、ウイルス検査、便検査、駆虫、ワクチン接種、去勢手術、マイクロチップの装着をお願いしました。
子猫さんは男の子、推定生後5か月くらいとの情報でしたが、下重彰子院長先生によれば、体重930グラムの痩身。ウイルス検査で猫エイズウイルス(FIV)、猫白血病ウイルス(FeLV)ともに陰性でひとまず安堵していたら、お腹の中央部に2㎝くらいの臍ヘルニアが見つかりました。
今週、外科の林屋牧男先生が執刀して、ヘルニアの手術が実施されました。林屋先生によれば、生後6カ月で体重1,3キログラムと成長が遅く、皮膚がとても薄い。生まれてからの栄養不良により、いわゆる未熟児。臍の部分の筋膜が閉じていなくて臓器や脂肪組織が皮下に飛び出している状態でした。臍の下から10㎝縫って完治。このまま成長すれば問題ないけれど、また鼠経ヘルニアになる子もいるので、その時にはまた手術しますよ、とのことでした。
子猫さんは今月末、退院の予定です。黒猫さんを迎えてくださるNさんご夫妻にお伝えしたら、「くしくも今日はこはくちゃんの一周忌です」。こはくちゃんは8年前ちよだニャンとなる会から迎えた白猫さん(写真右)。私たちが千代田区内で保護して動物病院に連れて行ったら、心臓に雑音が聴こえ、精密検査の結果、心臓の膜に穴が開いている“心室中隔欠損”という先天性の心臓病であることがわかりました。獣医さんによれば、長くは生きられないだろう、とのことでしたが、Nさんご夫妻は白猫こはくちゃんを迎えてくださり、手厚いケアと医療を続け、7年近くの歳月を共に幸せに暮らしました。黒猫さんも大事にしてもらえること間違いなく、最高のご縁と思います。