病院トピック

〜 明大前動物病院日記 〜

ガトの捜索記 その5 2007年07月30日(月)

  翌日(6月20日(水))
主人と二人でガトを病院へ。(私一人だとまた逃がしてしまう恐れが・・・と心配して・・・(^_^;))
体重は5.15Kgと、いなくなった日から1.25Kg減っていました。
本当に飲まず食わずで11日間過ごしたようでした。
(人間で言うと-12.5Kgのスーパーダイエット・・・今だから言えるけどちょっと羨ましい)
血液検査の結果、脱水症状と軽い腎不全で、点滴と抗生物質の注射。今から入院はかわいそうなので、明日から入院することに。(ちょうど私が木曜から土曜まで出張だったので入院にしました。)

6月23日(土)退院の日
 2日半ぶりに病院へ迎えに行った時は、私の声が分かったとたん大声で鳴き始めました。
 (お母さんだと分かって鳴いているなら、なぜ11日間もじっとしていたのか??と苦笑い)
 数日熱があったものの、脱水症状も心配いらないと言われました。
熱が続いたので感染症(猫エイズなど伝染病)に掛かっている恐れがあるかもしれないということで、1週間後に診ていただくことになりました。

最後に先生から驚きの話があると言われました。
「3ヶ月も治らなかった膀胱炎の炎症がすっかりなくなってきれいになっている。」
ガトは自分自身を荒療治したのでしょうか。

【これから迷子猫の捜索をする方へ・・・参考になれば幸いです】

■ ポスターとチラシ
・ 電柱用のポスターをとにかく早く用意(A4サイズに4つ並べる)し、できるだけ人の目に触れるよう貼る。貼る場合も剥ぐことを考えて四隅のみカラーの布テープ(赤、または黄色)で貼る。濡れても剥がされても何度でも貼り替えるつもりで。
・ ビニールなどで保護しないほうが良い。汚いままだと付近の方の関心度が低くなる。
・ ポスターはA5(電柱用)かA6(ポスティング用)サイズ。とにかく目立つように、でもうるさくないように。最初は具体的な内容にし、数日経ったら猫の写真(背景は除き猫だけにした方がよいらしい)と連絡先のみにしシンプルにする。
・ 原稿を作成したらコンビニなどでA3に拡大カラーコピーをする。
※自宅のインクジェットで頑張って印刷するよりコピーの方が焼き付けされるので持ちが違う。また印刷の時間短縮、インク代、用紙代の節約になる。(ちなみにampmでは50円/枚 安い所では25円/枚)

■ 捜索時間帯と捜索場所
・ 場所にもよりますが日中は人通りや交通量が多いところでは出て来ないため猫が活動する時間帯に捜索する。ベストな時間は22:00〜29:00(5:00)ではないかと・・・
・ 日中はポスター貼りや聞き込み、隠れていそうなお宅の庭に(菓子折りなどを持って)入らせてもらう。
・ 狭い建物と塀の間、建物と室外機の間、植え込みの中 など
・ 以下のような思い込みは避ける
・  地域猫がいる場所や猫だまりの場所=いない(猫だまりの近くにいたので)  
・  線路や大きい道路を渡らない=いない(終電後や深夜は静かになるため、移動する可能性は大)
・  犬がいるお宅(室内外)の付近=いない(これも決めつけない方が良い。)

■ 捜索の際持参するもの
・ チラシ/布テープ/懐中電灯/大きめの洗濯ネット(保護した際に入れる)/好きな食べ物/好きなおもちゃ/望遠鏡(見つけても駆け寄らないように)
・ 自転車またはキックボード(音がでない乗り物) 目撃情報があった場合すぐに駆けつけられるように
※ちなみに私たちはすべて歩きでしたのでかなり疲れました。

つづく
 

ガトの捜索記 その4 2007年07月23日(月)

  9日目:6月17日(日)晴れ
捜索/午前1:30〜3:00 6:30〜7:30 
19:00に猫探偵さんがバイクで現れました。自己紹介もそこそこに捕獲機のセットの仕方など説明を受け、続いて直接捕獲した際の洗濯ネットへの入れ方など実践しながら教えて頂きました。また私のガトを呼ぶ声を録音し、探偵さんの捜索道具に。手作りの道具の説明と真摯な態度で充分理解でき、この時点ではっきり猫探偵さんへお願いする決心がつきました。

契約をかわし、20:00には逃がした場所と見失った付近で状況説明。電柱に貼るチラシの色合いからレイアウト、また貼り方にいたるまで指示をいただきました。流石プロと感心しました。
23:30まで3人で捜索。

10日目:6月18日(月)曇りのち晴れ
捜索/ 20:00〜24:00  猫探偵さんは朝6:00まで捜索  
チラシをA5(80枚)、A6(160枚)カラーコピーしポスティング
私は他に何か出来ることは・・・と猫が帰ってくるおまじない(3種類)をする。

11日目:6月19日(火)曇り
捜索/ 午前3:00〜6:00 15:00〜16:00 19:00〜20:00 
会社を休み終日捜索
猫探偵さんと22:00からのスタートでしたが、深夜と早朝の捜索の疲れがでて私はこの時間は休み、深夜がんばろうと自宅にいました。捜しに行かなくては見つからないとは解っていましたが、全く目撃情報がないため多少自暴自棄になっていました。(ダンナ様ごめんなさい。)

【保護の時】
22:30過ぎ主人から携帯に電話が。「ガトがいる!ガトに間違いない!ガト、ガト・・・ガト」と電話越しに呼ぶ声。
急いでその場に駆けつけた時にはガトは必死に大きな声で主人の呼びかけに応えておりそれは尋常ではない鳴き方でした。
ガトがいる場所は建物とブロック塀の間でとても人間が入れる場所ではありませんでした。
私はやっと見つかったという安心感と保護できなかったらという不安感でいっぱいでした。

それを察した猫探偵さんが「焦らず落ち着いて。時間をかけていいから今確実に捕まえないと」と。
「また必死に名前を呼ぶと猫は追われていると思い、逃げてしまうので間隔をあけていつも呼ぶように優しく名前を言ってあげて」とその時を的確にアドバイス。

色々な方向から回り込み、やっと私が目にしたガトは1.6mのブロック塀の上に「ニャア〜」と鳴いて座っていました。
「ガト・・・ガト・・・」と呼びかけゆっくり近づき、持っていた鰹の生節を差し出すと隣接していた階段の方へ寄ってきました。安心したのか喉をゴロゴロ鳴らしていました。

鰹を小さくちぎって階段の1段毎に下の段へ置くと喜んで食べてくれました。とにかく私の手が届くところまで近づかせ、夢中で食べているガトの右手を掴み一気に抱き寄せました。急いで主人が洗濯ネットを広げ、ガトを入れ無事に保護!
「ガト〜、ガト〜。・°°・(>_<)・°°・。」
すでに号泣していた私にガトが潜んでいたらしきお宅の方が「良かったね。」と声をかけてくださいました。
保護できた時刻は23:08でした。抱き上げたガトは少し軽くなっており、鳴きすぎたせいで声は枯れ気味でした。

決め手は電柱のポスターを見て頂いた方からの通報でした。
ガトを見かけた時、近くにあった電柱のポスターを剥がし電話をしてくださったようでした。
「黒猫で足が白だけど、大きくないよ。顔は確認していないけど。」と言っていました。幸いなことにこの方も猫好きらしく、主人が駆けつけるまで煮干しをあげて逃げないようにしていただいていたと聞きました。

発見場所は、重点エリアから外した場所でした。線路は渡らないのではと最初に思い込んでいたために、それほど巡回しなかった場所でした。(結果的には線路を渡っていたことになるのですが。)
それも見つかった場所は最初にケージから飛び出した所に近く、まさに皆さんのアドバイスの通りでした。

急いで自宅へ連れて帰りたかったのですが、探偵さんの儀式(保護した記念撮影)があり、すぐとは行きませんでしたが、一緒になって喜んでくださいました。
帰って来たガトの毛並みはバサバサ、白かった手足は泥だらけ、火傷を負っていた肉球はかさぶたになってかなり痛々しい姿でした。浴室に置いているいつもの水をすぐに飲みにいきました。しばらく膝の上で丸まり自分自身を落ち着かせているようでした。

保護出来たので猫が帰ってくるおまじないの1つ(「立ちわかれ いなばの山の 峯におる 待つとしきかば 今帰りこん」の句のうち上の句を紙に書き、エサを入れているお皿の下に置きます。帰って来たら、上の句を書いた紙に下の句を書いて燃やします。)を実行し完了させ、長かった捜索期間が終わりました。
 

ガトの捜索記 その3 2007年07月17日(火)

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[最初に作成したポスター記載の情報]
特徴がわかる写真、名前、年齢、体重、逃げた日時、逃げた場所(地図入り)、連絡先

2日目:6月10日(日) 雨時々曇り

雨が止む時を見計らって何度も捜しに行き、チラシがなくなっては印刷(100枚)を行いました。
Webで「迷子猫 捜し方」や「迷い猫 捜索」など何か方法はないかと必死で検索しました。
このときに『れすきゅー隊迷子猫迷い猫掲示板』を知り、早速「帰ってきた迷子猫たち」を読み、何かできることはないかと探しました。
皆さんの書込みを読めば読む程同じ辛さと、いつの日かガトも帰ってた報告ができるのだろうかとう不安で涙が溢れて止まりませんでした。(T.T)

そして、保健所、警察、愛護センター、近くの動物病院などへの連絡が重要であることを確認しましたが、日曜なので明日の月曜にしようということに。私たちは何をする気もおきず、当然仕事にもならないといことで明日は休みを取って終日捜索することにしました。

3日目:6月11日(月) 曇りのち晴れ
早朝から深夜まで捜索。また保健所、警察、愛護センター、近くの動物病院などへ連絡。
動物病院のスタッフの方々も勤務の合間の休憩時間に捜索して頂きました。

4日目:6月12日(火) 晴れ
早朝の方が猫の活動時間ではないかということで5:30〜7:00まで捜しました。
捜索/夜〜深夜 ポスティングの範囲を広げ、この日まで200枚ほど投函。

5日目:6月13日(水) 晴れのち曇り
夕方ポスティング50枚ほど投函 早朝の捜索。主人は仕事を休んでくれ終日捜索。 

6日目:6月14日(木) 曇り
捜索/2人で終電後の深夜1:30〜2:40(静かな方が捜しやすい)

7日目:6月15日(金)晴れ
捜索/2人で終電午前2:30〜3:40 夜19:00〜 23:00〜 
何の目撃情報もないまま1週間が過ぎてしまいました。
段々夫婦の会話も少なくなり、何をしても楽しくなく、ため息だけの無気力な毎日。
(かなりやばい雰囲気)

8日目:6月16日(土)晴れ
捜索/2人で終電午前2:00〜3:30 10:30〜12:30 21:00〜22:30 範囲を広げポスティング180枚
そろそろ2人だけの捜索も限界を感じ始め、猫の探偵さんにお願いしようということに。

しかしここでお互いが言葉足らずだったため、頼む頼まないで結婚以来始めての喧嘩。イライラと疲れからだと分かってはいましたが、私は号泣、主人もかなり怒っている。でもちゃんと話し合い「喧嘩していてもガトは帰ってこない。ここは探偵さんのスキルに掛けてみよう。」ということで、まずは明日会ってみることにしました。この夜に猫探偵さんからこれまで配布したチラシについてメールでアドバイスを受けました。この日は21:00〜22:30と捜索とポスティング100枚。(この夜は猫5匹と遭遇)
27:00まで送っていただいたチラシを参考に作成し直しました。
 

ガトの捜索記 その2 2007年07月06日(金)

  【直後の行動】
ガトを見失った直後はかなりパニックになっており、「どうしよう、どうしよう、ガト。ガト」と叫びながらオロオロしていました。見失った付近の猫好きなIさんが、「うちのほうかしら。どうぞ入って捜してみて。」と声を掛けて頂きすぐに通路や庭を捜しましたが、どこにも見当たりませんでした。
また、すぐそばの踏切近くの自宅前で砂遊びをしていた女の子にも「ここに猫が来なかった?」と聞くと見ていないという返事。その時点で道路も踏切も渡っていないと思い込んでしまいました。
後で考えるとガトを見たという男性の名前も連絡先も聞いていなかったことが失敗でした。
その時にガトがどこへ逃げ込んだか(どのお宅へ飛び込んだか)を聞くことをしなかったため、後々捜索の時にエリアが絞り込めない状況になってしまいました。

動物病院の先生になにかアドバイスをいただこうと病院へ立ち寄りました。
先生は「近くにジッとしていて遠くへは行っていないはず。捜すなら建物と室外機の間の狭いところとか。まずはチラシを作って付近の方に知ってもらい情報をもらった方がいいです。」と

急いで自宅へ戻り、泣きながら取り急ぎ30枚ほどのチラシ(A4)を作成しました。
見失った付近のお宅へチラシをポスティングし道行く方にも聞き込みをしました。
また電柱にポスター(ビニールに入れ)を目立つように貼りました。
雨が降り始めた12:30頃には主人が帰ってきてくれ、一緒に捜し始めました。
次第に雨がひどくなり駅の近くのため踏切もひっきりなしで猫の鳴き声なんて全く聞こえない状況でした。

夕方まで捜しましたが、何の手がかりもないまま動物病院に再度相談へ。
「逃げた場所の近くにいると思うけど、おそらく今日はジッとして動かないはずだから無理でしょう。見つかるまでには1週間から10日間はかかるかもしれない。」
「えっ!1週間!そんなに・・・(@_@)」愕然としました。

この日は23時頃まで捜しました。
夕方から降り始めた雨は雷の鳴る豪雨で心配と後悔が押し寄せてきました。
私がちゃんと扉を閉めたことを確認しなかったばかりに・・・後悔ばかりでした。「この大雨の中どこにいるのだろうか。ビショビショに濡れて風邪なんて引いていないだろうか。」と眠れない1日目が過ぎました。
 


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